クリティカルなセッションについて

いや、まあ、思ったことを適当につらつらと書いているだけなので、あまり過度な期待はご勘弁を。暇つぶし程度に読むことを推奨します。まあ、何と言うか、比較的GMをやる人向けな戯言。

オリジナルシナリオの「堕ちた翼」を二回やって思ったことの一つですが。

おおよそTRPGのシナリオにはテーマと呼べるものが少なからず存在すると思います。例えば、「悲劇」「喜劇」「愛」「冒険」などというものから、「ガチ戦闘」「漢祭り」「萌えヒロイン」「ほのぼのあったか」などまで、まあ千差万別でしょう。オリジナルの場合、GM的には頭に「こういうことやりたい」と思ってシナリオをロールアウトするわけです。影響を受けた漫画やアニメをモチーフにするとか、素敵なヒロイン思いついたのでそれを中心とした話にするとか、誰かのPCを決め撃ちした話とか。

「堕ちた翼」の場合、最初は「白鳥人と人間の悲恋をやりたいなー」と思って作ったわけで、一回目はそんな背景もありつつ「バッドエンドなんで、ご注意ください」と事前告知してプレイしました。その結果、悲劇的な展開はPLの演出もあってGM的にとても満足のいくものでした。

そうすると、次は「ハッピーエンドだったらどうなるんかなー?」と思って、条件付きハッピーエンドを用意して二回目。巡り合わせがよくハッピーエンドに行けたわけですが、一回目とはまた違った趣のあるエンディングになりました。

二回目のエンディングは当初の「悲恋」というテーマとは離れるものでしたが、それでセッションの価値が損なわれることは決して無かったわけです。参加者の皆が「面白かった」と思えるセッションができたならば、シナリオの想定やテーマがどうあれ、そのセッションには十二分に価値があるな、と思いました。(誤解のないように、一回目と二回目のどちらが価値が高いとか言っているわけではなく、どちらもすばらしいものであったという前提で、違う側面を持つという話です。)

そこから改めて考えさせられたのが、セッションは千変万化するものだなと。まあ、当然のことかもしれないのですが、自分的には意外と忘れがちなことじゃないかな、と思ったりもします。特にオリジナルだったり、待ちに待ったシナリオ集だったりすると、GMのモチベーションが高い分、セッションは想定された方向へと流れがちになるような気がします。ここで、誤解の無いように、決してシナリオの想定する方向へ流すのが悪いと言っているわけではありません。というか、シナリオに一定の方向性があるからこそセッションは上手くいくと思います。

ただ、セッションは時にして、意外な提案や発想からGMの想定を超えて化けることがあります。そういうのは、ほとんどダイスロールのクリティカルみたいなもので、出そうとして出てくるものではないですが。

ただ、クリティカル率をあげることは出来ます。たとえば、GMはPLの提案に耳を傾けるよう努めたり、休憩の合間に今後の展開を相談したり、相手の裏設定を拾ってみたり、場合によってはシナリオの方向性をあえて捨ててみたりするのもアリでしょう。結構、そういった行動が上手く噛み合うと、セッションの成功度は跳ね上がると思います。GoBキャンペーンなんかは、この辺注意してできるだけセッションの「クリティカル率」を上げるように努めてみて、成功したこともいくつかあります。

えーと、ぐだぐだと書きましたが、つまるところセッションを成功させるためにできることはシナリオやハンドアウトに目を通すだけじゃないですね、てことで。(おぉ、何か纏まったような錯覚がするぜ)

どうせ時間割いてするセッションなら、普通に成功するより、クリティカルで成功したほうがいいに決まっている。PCのキャラクターシートやイラスト、何気ない会話*1や、語られる裏設定や自己紹介にも、何が隠れているか分からないものです。今後も、精進しよう。

*1:雑談、ではない