キャンペーン第五話「一名町ダム騒動」

随分、間が開いてしまった……

昨年末に、無事終了した例会キャンペーンの第五話です。昭和編のその二。

キャラ紹介に関しては、第四話の続きになりますのでこちらをご参照ください。

  • 時は昭和48年、夏。一名町に突如として激震が走ります。
    何と、この町が国の政策によってダムに沈んでしまうと言うのです。とはいえ、その辺の面倒な事情がへんげ達に正確に伝わるわけも無く、「何か、外の人間が来て、この町を壁で囲って、水に沈めてしまうらしい」という最低限の情報を得ることに。
  • とにかく、町を沈められてはかなわないと、すぐさま山の者達を集めて緊急会議。しかし、何やら議長であるはずの髪長姫が突然病に倒れてしまう。髪長姫は、るるに会議の議長を務めるよう頼み、そのまま病床へ臥せってしまう。
  • すると、町の役場に黒塗りのリムジンがやってくる。中から現れたのは、これいかにもエリート官僚と言わんばかりの眼鏡の男。登場時、あまりのキャラの立ちように「こいつとのつながりは取れんのか?!」と騒ぎ出すPL一同*1。結果、名を江来(えらい)、ダム建設の責任者にして、実は一名町出身という背景を持つキャラに。以後、このキャラを中心に話が回ることに。
  • どういう経緯があったかは不明だが町役場で働くようになったチェスターが、江来とともにダムの建築技師*2を迎えにいくことに。その途中、江来の心中が少しだけ吐露される。彼いわく、「日々、近代化する日本にあって、このままでは一名町は過疎化の未来しかない。そのため、もっと町の人たちは外へ出て行くべきだ。」という。彼は彼なりに、町のことを思っての行動であるらしい。しかし彼は、外の世界を知りすぎたため、子供の頃の優しさや、へんげ達との思い出も忘れてしまっていた。
  • そうこうするうちに、ダム建築技師のジャックはへんげ達と仲良くなり、すっかり「ダム建設反対」の立場に寝返ることに。また、山を回っていた野鳥研究家の可奈子など*3、徐々にへんげ達に人間の仲間が出来始める。それに対し、より強硬な姿勢を見せ始める江来。
  • いよいよ、ダム建設が着工する。そこでへんげ達は、ダム建設現場の人々を脅かして工事を中断させてしまおうと画策*4。その夜から、現場には人魂や、巨大な蛸など、さまざまな怪奇現象が起こることに。
  • 町のダム建設反対運動を、皆が頑張っている中、髪長姫の病状は一向に回復しない。彼女は町を見下ろしながら一名の未来を憂いている。髪長姫は、一名の村が出来て以降人との関わりを深めすぎたため、人々の一名に対する悪意や無関心に悪影響を及ぼされているという。「一名町はもう駄目なのだろうか」と弱音を吐く髪長姫に、はちすけ*5が優しく諭す。しかし彼女は、一名町出身の江来が、この町をダムに沈めようとしていることに心を痛めてしまっている。
  • そして続く、ダムを巡る騒動。その中でへんげ達は、江来がこの町出身であることを知る。そして、この町の未来を見捨て、すっかり変わってしまった彼に、この町の素晴らしさをもう一度教えるため、昔の楽しかった日々を思い出してもらうために、へんげ達は動き出す。
  • 強硬なダム建設反対運動によって、すっかり疲れてしまった江来。役場の一室で仮眠を取る彼の夢枕に立つへんげ達。昔の楽しかった日々を夢見、徐々に心の雪を溶かしていく江来。夢うつつの中、彼はへんげ達との楽しかった思い出を思い出す。
  • 目覚めた彼に、チェスターが《つきのひかり》を使用し、犬の姿に。へんげ達は彼と共に、町を駆け、山の仲間たちの元へ。そこでは、山の者達が宴の準備をしていた。江来や、通りかかった可奈子を輪に加え、どんちゃん騒ぎが始まる。そうして、彼は思い出す。一名町の仲間の素晴らしさ、彼が外の世界で失ってしまったもの、そして、自分がこの町の為に本当にすべきことを。
  • しばらく後、町役場に一本の電話がかかる。それは遠く外の世界の偉い人からの電話。一名町のダム建設の無期限凍結を知らせる電話。
  • 外の世界で、いかなる経緯があったのか、それを一名町の仲間達が知ることは無い。ただ、この町のへんげ達や町の人たちの活動が実を結び、ついに一名町のダム騒動は幕を閉じた。
  • エンディング。改心した江来は、へんげ達との再会を約束し、再び都会へと戻っていく。髪長姫は、ダム騒動以降、すっかり回復して元の姿を見せた。そして、何と戦争に行ったまま行方不明と思われていた正太や勝男も帰ってくることに。
    こうして、一名町に元の平和な日々が戻ってきたのであった。めでたしめでたし。

こんな感じで、昭和編終了。キャンペーンの中では、一番の激動の回といえましょう。次は最終話、現代編であります。

*1:始めは、ただのど脇役の予定だったのだけど。ちなみに、このキャンペーンでは、話に深く関わらないNPCとの「つながり」は面倒なので省略する、というレギュレーションを取っていました

*2:名をジャックと言う。キャンペーンお馴染みの外人さん。今回は、結構脇。

*3:ある有力写真雑誌にコネがある

*4:このお話は、「ひぐらし」ではありません。念のため。

*5:明治編にでてきた、ます君のキャラ。すっかりおじいさんに。