キャンペーン第四話「夕焼け空にさよならを」

先週の例会でやった、ゆうやけこやけキャンペーンです。四百年の時を遡った一名町の歴史も、いよいよ昭和の時代に。昭和編は二本立てでした。とりあえず、昭和編のキャラ紹介と第四話のレポしたいと思います。

昭和編のPC達はこんな感じ。ちなみに、キャラ紹介で年齢が省略されているのは仕様です。

るる(猫、♀)

PLはお犬様先輩。おなじみ、一名町に住む黒猫のへんげ。経験豊富なためか全体的に風格が出てきました。徐々に、第一話のキャラに向かっていて、キャラの培った年輪を感じさせます。

今回は、裏に隠れ、人間のNPCと「つながり」をあまりもたないようにするという試みをしていました。へんげ達の中でも髪長姫の信頼が厚く、補佐役のような立ち居になっています。

雪音(狐、♀)

PLはyakusi先輩。一名町の一角を治める白狐のへんげ。しかし、彼女のお社は、時の流れや町の発展と共に、すっかり閑散としています。それでも、へんげ達の世話役のような立ち居は相変わらず。

今回は、《こあくま》で「恋」を振りまき続けていた彼女にも、恋の季節が訪れます。町の若者・正太と彼女の恋の行方は、果たして……?

ぱだ(狸、♀)

PLはチャッピー君。一名町のそばの山に住む狸のへんげ。今回、そのチャームポイントであった《くいしんぼ》を外しました。安定して食事にありつけるようになったのか?

しかし、そのマイペースさは相変わらず。《おっちょこちょい》で皆に「夢」を振りまくキャラに。シナリオ各所で見せるそのドジっ子ぶりは顕在。

チェスター(兎、♂)

PLは鶏君。一名町に住む西洋通(?)の兎のへんげ。時は流れて、第五話では何と彼は一名町の町役場で職員として働いていた。人とへんげとの橋渡し役として日々奮闘している働き者の兎。

ダム騒動では、突然押しかけてきた国の役人に対し、いろいろと苦労をすることに。しかし、相手の理論に負けず、真摯に彼らと向き合おうとする姿勢は、頼もしいかぎりです。

けいきち(犬、♂)

PLはます君。一名町に住む犬のへんげ。いつから住んでいるのかは不明。とても人懐っこく、頭に野球の本塁打が直撃しても大丈夫な我慢強いおとこのこ。

戦争に行ってしまった町の若者・勝男の帰りを三十年も町の入り口で待ち続けたり、最終話の平成編に向けてエピソードができそうな感じ。



昭和編その一「夕焼け空にさよならを」。

今回は多分に雪音メインの話でした。へんげである雪音と、人間の正太の恋物語を主軸にした話です。ラストは、ちょっと湿っぽくしましたが。

  • 昭和十八年、夏。一名町に暑い夏がやってきていた。日差しの中、神社の境内で相撲を取っている町の若者達。楽しそうな掛け声で誰が一番かを競っている。その声に、へんげ達も惹かれてきて……
  • という感じの導入。町の若者達は、神社の境内で相撲大会に興じている。見事優勝したのは、町の若者・勝男(かつお)。意気揚々と、脇に置かれていた景品の菓子を手にいれる。しかし、勝男が菓子の詰まった篭を覗くと、菓子の山がモゾモゾと動いており……
  • 菓子に化けて景品を漁っていたぱだと、それを止めようとしていたチェスターが、動物姿だったため町の若者達に捕まる。景品を漁られた勝男は「狸鍋にしてやる」とぱだを持ち上げるが、それを町の若者・正太が制止する。
  • そこへたまたま通りかかった雪音。その光景を見て、「またあいつらが何かやらかしたか」とぱだとチェスターを取り返しに向かうと、そこで見た正太の姿に遠くからしばし見入ってしまう。
  • 正太の制止により、ぱだとチェスターは解放され、勝男達はめいめいに帰ってゆく。一人残って、境内の後片付けをする正太。そこへ雪音が少女の姿で顔を出し*1、正太にぱだとチェスターを助けてくれた礼を言う。そこで見た正太の笑顔に、何か胸がどきどきとし始める雪音。急に顔が赤くなって、礼もそこそこに逃げ出すようにその場を後にしてしまう。
  • 他のへんげ達も、勝男や正太と出会う。勝男や正太に懐く者、遠くから眺める者などへんげによって反応は様々だが、雪音だけは正太のことが気になって仕方が無い。
  • ある時、髪長姫の住む大岩の前でへんげ達が井戸端会議をしているとき、雪音がそのことを髪長姫に相談する。髪長姫はそれが恋患いであると察したが、あえてそのことを雪音には告げず、自然な成り行きに任せることに。雪音以外の者に「暖かく見守ってあげるように」と言う。
  • しかし、友達思い(?)のるるは、面白い遊びを発見した子供のようなにやけ顔を抑えられぬまま「雪音の恋を手伝ってあげよう」と他のへんげ達を誘う。かくして、へんげの仲間達による雪音の恋を成就させる遊び計画が始まった。
  • そんな計画が水面下で相談されているなど知りもせず、雪音は悶々とした思いをどうしたものかと悩んでいる。正太と会いたいが、会うと妙に落ち着かなくて顔もあわせられない状況。
  • そんな雪音を正太とくっつけようと、へんげ達は頭を突き合わせ相談。結果、「怪物に攫われるお姫様を、王子様が助けに行く」というシチュエーションを作ろうという案が可決される。こうして、計画は実行に移される*2
  • ある日の夕暮れ、雪音と正太が出会ったところを見計らい、怪物に変身したぱだが正太の目の前で雪音を攫う。あまりの事に呆然とする正太(と雪音)。そこへチェスターが謎の仮面を被って正太の前に現れ、「雪音を助けることができるのは君だけだ」と、正太を無理やり説得。あまりの出来事に頭が混乱しつつも、雪音が気がかりの正太は、雪音を助けに怪物が逃げた山へと向かう。
  • そしてその夜、山へ向かう正太に、勝男(と、けいきち)が同行し、共に雪音を助けに行くことに。一方、攫われたほうの雪音も、怪物の正体がぱだだとは気付かず、動くに動けないまま捕まっている。そして、正太と勝男登場。勝男は一人で怪物(ぱだ)に立ち向かったところ、勝手に木に頭をぶつけて気絶してしまう。一人残される正太。ここぞとばかりに脅かしにかかるぱだだが、雪音を助けるために足を踏ん張り、勝男の持っていたバットを怪物(ぱだ)に投げつける。そこで、バットにやられる振りをして、怪物(ぱだ)は一目散に逃げ出す。
  • こうして、正太は雪音の救出に成功。そして雪音は、この怪物騒動の最中に、自分の正太への気持ちが何なのか気付く。しかし、雪音の耳としっぽが正太に見られ、正体がばれてしまっていた。正体がばれたことに混乱した雪音は、そのままの勢いで正太が好きなことを告白する。へんげと人間の恋など成就するはずも無い……そう思っていたが、正太も雪音のことを好きになっていた。
  • こうして、へんげの仲間達の起こした珍騒動のおかげか、雪音と正太は見事に両想いとなった。そうして、幸せな日々を過ごす二人。しかし、その日々も長くは続かなかった……
  • ある日、町の若者に届いた「赤い紙」が二人の仲を引き裂くことになる。何でも、彼らはそれを受け取ると町の外へと戦に出てゆかなければならないという。
  • そうして、急に終わりを告げる楽しかった日々。正太や勝男たちは、町のへんげ達に別れを告げ、町を去っていく。いつか、必ず戻ってくると約束をかわして……



最後は、「ゆうやけこやけ」らしくはない湿っぽいエンドです。まあ、時代の流れを語るというキャンペーンのテーマ上、一度はやっておこうかなと思っていた回でもありました。

少々長めになったので、昭和編その二のレポはまた後日に。

*1:《ひみつ》の弱点のため、人に正体をさらせない

*2:もちろん雪音に内緒で