GoBキャンペーン第二話「新たなる契約者」(公式、ネタバレ)

さて、進行中のGoBキャンペーン第二話。今回の舞台は、西方暦1065年。フェルゲンにロヴレンドが襲来して、王都がメチャクチャになる話です。

今回、結構時間が押して、かなりギリギリで焦りましたが、かろうじて終わらせることができました……次回は、時間配分に気を引き締めなければ。

それはそれとして、今回からとうとう歴史が大きく動き出します。PCの皆さんも、気合が入っているので、GMとしてもやりがいがあるというものです。

シナリオフックから構築したシナリオですが、一応、公式は公式ということで、ネタバレには十分ご注意ください。




以下、ネタバレー。
今回のキャラクターは前回のPCによるエピックプレイです。前話からアルカナチェンジをした人はいませんでした。

”二代目傭兵伯”フリードリヒ・シュローダー(ディアボロス=アルドール=アダマス、17歳、♂)

PLはcielx先輩。今回、ついに母親が登場。その痛々しさったら、もう……*1。ロヴレンド襲来という大災害の中において、自身のすべきことを大いに悩み、またノエルやヒルダに対する激情ともいえる演出が、凄まじいです。今キャンペーンの主人公という立ち位置は、たぶん全員の認めるところ。要所要所での演出が、本当に輝いております。

データ的には、着々と戦闘系としての特技を強化してきました。マイナーで強力にダメージを上乗せするタイプ。挙句、《鎌鼬》で遠隔攻撃が可能になったりと、いよいよ隙が無くなってきましたね。

シェロ(エフェクトス・レクトス、24歳、♂)

PLはto-yaF先輩。やっぱり、ノエルとか女の子のNPCが出てくると予想通り生き生きとするなぁ。本人は微妙に否定しているけど、EDでのノエルとのやりとりとか誰にも言い訳できない気がする。ノエルに膝枕してもらうなんて、普通の発想じゃありませんぜ*2

しかし、真エフェクトスのアルカナをそのまま継続したため、HPは上がらず。殺戮者の《吊られた男》にしっかり嵌って、[昏倒]まで追い込まれてました。とはいえ、∵大破壊∵×3のリソースは、相変わらずの脅威。

”銀の乙女”セラフィルシア・フィルスミーニア(アダマス=ディアボロス=コロナ、41歳、♀)

PLはs/t先輩。今回、PLの要望で、ドレス姿で炎上するフェルゲンをペナンス片手に疾駆するということに。ヒルダや、エリックなど、色々なNPCと良い感じに絡み、PCに対しても助言を与える大人な立ち位置を披露してくれました。

「ロヴレンドのブレスをペナンスの光の刃で防ぐ」という演出が妙な幸運を引き込んだのかは知りませんが、ブレス*3の影響がただ一人軽くて済んでました。

”彷徨える魔女”スフィー(フィニス=オービス=ウェントス、1044歳、♀)

PLはyakusi先輩。小回りの効く立ち位置で、様々なシーンに登場しつつ、PCと上手く絡んでいくところは前回と変わらず。流石はフィニス。

今回も、ルートヴィッヒの変態的な勧誘行為にめげずに、強く抗うかな……と思いきや、キャンペーン途中で「魔力を奪われる演出がしたい」とのことでしたので、ご要望通り変態丸出しでルートヴィッヒが”魔力を奪い去る”魔印*4をEDで貼り付けてあげました。

次回は、大幅にエピックでアルカナを変更する様子。

”北方の戦姫”ヴァネッサ・フォルテン(アングルス=アクア=フルキフェル、16歳、♀)

PLはkarasawa君。あれから3年、結局目的地のケルバーに付くことが出来ず、どういうわけかフェルゲンへと迷い込んでしまった哀れな獣人娘。この3年で、身長、戦闘力ともに大幅にアップし、何かグラマラスな変貌を遂げていた。

EDではロヴレンドを追い払う方法を知るため∵模造∵から∵封印∵の逆位置をコピーし、代償として記憶の半分を失うということに。以後、どういう風にキャラが変化していくのか楽しみであります。


  • シナリオのメインは、黄金杯の新たなる契約者の存在を知ることと、フェルゲンがロヴレンドの襲来により壊滅すること。ヘルマン一世が火竜に喰われ、エステルランド王国は25年の歴史に幕を下ろすことになります。
  • OPでは、遍歴の騎士、エルネスト・イオネスク・ライヒが、黄金杯を王に献上するところからスタート。フリードはそのことから、ライヒに不信感を持ち始める。
  • 金杯の到着に狂喜し、宴を催す国王ヘルマン。その宴の会場で、フリードとライヒが会話。突然、ライヒが国王を見限る発言。次代の王にはカール一世が相応しいとのたまう。
  • 一方、バルコニーでは、ヒルダとセラフが夜風にあたりながら会話。王の狂喜ッぷりに不安を隠せないヒルダ。ヘルマンの求めていた黄金杯に対し不信感を持っている。それに対し、黄金杯のことをヒルダに話すセラフ。ヒルダは驚愕し、何とかしたいと思いつつも、不穏な影はそこまで迫っていた。
  • フェルゲンに偶然居合わせたシェロは、王宮の近くで不審な密談を聞く。王妃と王女の殺害計画と、それを命じるイシドールという男の名を知ることに。
  • 金杯が都に運ばれたという話を聞き、フェルゲンへとやってきたスフィーは、そこでルートヴィッヒと再会。セクハラのような誘惑を延々受けたところで、杯の契約者を探すため王宮へ向かう。最後にヴァネッサがフェルゲンへとやったきて、OP終了。
  • 展開ステージの冒頭で、ロヴレンドが襲来。街を破壊し、王宮に飛来。容赦なくヘルマンを殺害し、ヘルマンに献上された杯が偽物であることを知る。怒り狂った火竜は、あたり構わずブレスを吹きまくる。その最中、ヒルダとマルガレーテ王妃が行方不明に。
  • 王女と王妃を捜索し、見つけ出すことが今回のPC達の目的。適宜合流するPC達。しかしここで、フリードは王女と王妃の捜索を放って、母親の下へ。何かしら演出の目算があるようだったので、ここはそのままスルー。スフィーがフリードを追いかけ、他の面々はノエルの頼みもあって、ヒルダとマルガレーテを探しにフェルゲンの街を探索へ。
  • ここでフリードの母親が初登場。心の病を患い、薬に頼って現実の苦痛から逃避する痛々しい母親らしい。何かロールはGMに投げられてしまいましたが、「こんな感じか?」とやってみた演出が妙に好評(?)だったようで良かったです。
    母親を抱えてフェルゲンをさっさと脱出しようとするフリード。そこにスフィーが現れ説得へ。スフィーの説得と、母親の言葉により、王女と王妃を救出することにするフリード。この辺りの演出が、実に主人公でした。
  • そうして、展開ステージが進行。街中を駆けずり回って、ロヴレンドのブレスを食らったりしながら、王妃と王女の居場所の情報を収集してゆく。様々なNPC達と絡みつつ、シーンが進行。途中、PLの持ちキャラクターをNPCとして出したり、小ネタを挟んだりする。
  • その途中、ライヒに遭遇するフリード。ライヒは自分が黄金杯の現在の契約者であることを明かし、カール王子の戴冠を目指し活動していることをフリードに話す。そして、以前から認めていたフリードを自分の陣営に誘う。しかし、これを拒否するフリード。ここでライヒとフリードが決別。最後に襲ってきたロヴレンドを前に啖呵をきるところは実に格好良かったですね。
  • 王妃を女人館で暗殺者から救ったり、イシドールと遭遇して逃げられたり、とイベントを消化していき、ついにゴッダードから王女の目撃談を引きずり出す。イシドールも王女追いかける中、一路、王宮の秘密の隠し通路へと向かうPC達。
    隠し通路にて、王女を亡き者にせんとするイシドールとPC達とが対峙。当初の予想通り殺戮者として本性を表したイシドールと戦闘開始。
  • 第1話に比べると、割とPC側からリソースを吐き出させることに成功したかな。というか、《吊られた男》がHPの薄いシェロに強力に働いたなぁ……。とりあえず、戦闘はPC側の勝利となりましたが、最後は全員で〈手当〉が飛び交う状況に。
  • こうして、王都での惨劇は朝日と共に幕を下ろした。焼け落ちたフェルゲンを遠くに見ながら、悲しみに暮れるヒルダ王女と、その胸倉を掴み上げ罵声混じりに叱咤するフリード。フリードはとうとう神聖騎士であることに愛想を尽かし、母親と共に旅へと赴くことに。最後のセラフのフォローも良い感じでした。これで、ヒルダがどういう風に変わっていくのか……この出来事が強き王女の心の後押しとなるのは、そう遠くない先の話。
  • ヴァネッサは∵模造∵から∵封印∵の逆位置をコピーし、ロヴレンドの撃退法を知るという演出を披露。これでロヴレンドがしばらく手が出せないようにするとか。代償を聞かれたので、ヴァネッサの記憶の半分ということに。ケルバーへ向かうという目的を見失い、以降ものすごい勢いでハイデルランドを放浪することに。
    それはそれとして、去り行くフリードとの絡みがいいね。フラグを立てに掛かっているようにしか見えなかったが。
  • シェロは、瓦礫と化したフェルゲンでノエルと再会。お互い満身創痍ではあるが、若干シェロの方がお疲れのご様子。そして、そのまま眠りこけて……「因縁:◎貸し」をノエルの持っているということから、「借りを返してもらおう」とノエルに膝枕を要求。物凄く、自然な流れで。


    オレはこの時、神を見た。
  • セラフはその変遷を見続けてきたエステルランド王国の終焉を見届け、物思いに耽るシーン。一人でモノローグかと思いきや、彼女の夫が登場することに。これまた演出はGMに一任されることになりました。っていうか、セラフと吊り合う夫のロールとか、難易度高いですよ。好評であったなら嬉しい限りですが。どうだったのかな……?
  • 最後はスフィーのシーン。エピックで次回にオービスを一時捨てるらしく、魔法を奪われる演出をご希望とのこと。ちょうど良かったので、前世の記憶を復活させる代償として、魔法を奪うという感じにしました。もちろん変態度2割増で。もう、ルートヴィヒは止まるところを知りませんな。自分のせいだが。


という感じで、次回へ続く。次は1年後の1066年。ヴィンス三十日戦争の話。

GM的にもPL的にもある意味で山場だと思うので、今からが楽しみですw

*1:演出したのはGMだが

*2:思いついても、実行する人はそうそういないだろうなぁ

*3:シナリオ上のトラップ。シーンに登場したPCに∵大破壊∵と同じ効果を与える、というもの

*4:ちなみにデータ的には何の意味もない