GUNSLINGER GIRL 9巻(ネタバレ)
- 作者: 相田裕
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/11/27
- メディア: コミック
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最近、主人公がめっきり出てこないと評判(?)のガガガの新刊です。
とりあえず、感想ですが。表紙からアンジェリカメインの話になるのかなー、とか漠然と思っていたのですが。
いや……
これは……
正直………
かなり、涙腺に来ました。
アンジェリカは以前から一期生の中でもっとも副作用の強い娘、という感じで伏線があったので、話を読むにつれて「ああ、とうとう深刻な時が来ちゃったのか……?」という感じでした。
何となく、アンジェリカが死んでしまうという最悪の結果も予想して構えていたのですが、何かもう後半は覚悟はできていても切なさが止まりませんでしたね。て、いうか、描写がもうやば過ぎる。
ひとつひとつキャラの心情が細かく描写されていて、かなりマルコーさんに感情移入してしまった。最近、漫画で涙腺刺激されることなんてほとんどなかったせいか、アンジェリカの最期のところではものすごい心を突き刺された気分。
そして、彼女の死が公社内部でもいろいろと波紋を呼ぶという展開。一期生のアンジェリカが死んでしまったことで、いつか義体におとずれる”運命”が、予測から現実的な問題として浮き彫りになってきます。
まあ、公社内部でもいろいろ人によって受け止め方が違う感じ。生きている間にヘンリエッタと出来る限りのものを残そうとするジョゼとか、運命に抗いトリエラを生かそうとするヒルシャーとか、あくまで復讐の道具としてしか見ていないジャンとか、先のことはとりあえず保留のサンドロとか、様々。こういう多様なキャラの内面もいい感じに描写されているのが細かいなぁ、この漫画。
何やらさりげなく二期生の面々も次々に顔見せを始めたし、今後、さらにいろいろな人間模様が見られそうな予感。何というか、「少女がガンアクションする漫画」と思っていた一巻の頃から比べると、もう随分と見方が変わりましたね。
では、亡くなってしまったアンジェリカに冥福を祈りつつ、次巻にも期待します。