キャンペーン第一話「はじまりはじまり」

先週土曜から始まった、サークル例会のキャンペーン第一話。幸運にも、飛び入りで立候補した「ゆうやけこやけ」が立つ運びとなりました。

とにもかくにも「ゆうやけこやけ」でキャンペーンという個人的には実験的な試みでしたが、想像以上に第一話が成功しました。PLの皆に感謝です。


で、PL5人での運営ですが、1人だけ第二話からの参加ということで、第一話は4人でプレイ。キャラクターはこんな感じです。

ルル(正体:猫、年齢:なぞ、性別:おんなのこ)

PLは、お犬様先輩。ブルーローズ等でお世話になったことはあったけど、この方相手にGMをやるのは初めてです、しかもキャンペーン。ルール説明のサポートなど、いろいろお世話になりましたm(__)m

一名町に住む猫のへんげ。いろいろな飼い主を渡り歩き、現在は一名町に住むお婆ちゃんの家に住んでいるらしい。400年前からこの町を見守っており、猫の仲間もとても多い様子。老成した感じの喋りがチャームポイント。

雪音(正体:狐、年齢:400さいくらい、性別:おんなのこ)

PLは、yakusi先輩。「ゆうやけこやけ」はFEARゲーム慣れしている人は要領掴みやすいゲームだと思っていましたが、さすがに飲み込みが的確で早かったです。シナリオの牽引役として活躍していました。

戦国の世から一名町に住む白狐のへんげ。お稲荷様として奉られていたが、この時代になると社も寂れて朽ちている。それでも人のよいお姉さんに化け、日々町の人々を暖かく見守っている。《こあくま》的な雰囲気で、一名町の多くのおとこのこの「初恋の人」になっているに違いないw

すず(正体:鳥、年齢:8さい、性別:おんなのこ)

PLは、ます君。キャンペーンは、去年アリアンロッドGMさせてもらった覚えがあります。夏の合宿で「ゆうやけこやけ」はすでに経験あり。

今回のPCの中では、唯一の平成生まれである雀のへんげ。《とりあたま》のためか、色々と抜けている天然ぽけぽけなキャラ。しかし、その《はねまくら》を用いたひざまくらと笑顔は、雪音の《こあくま》に勝るとも劣らない最終あったか兵器。恐るべし。

ぱだ(正体:狸、年齢:400さいくらい、性別:おんなのこ)

PLはサークルの後輩。同卓は初めてかな。どんなプレイングをするかな、と思っていたけど、実にいいPLでした。演出の意外性もメンバー随一。「ゆうこや」プレイングの新境地を見た。

こちらも戦国の世から生きる、狸のへんげ。しかし、さっぱりそんな感じがしないのは、「おとな」0のせいか。でも狸だけに、化けたり化かしたりするのは上手い。何故か知らないが、常に腹を空かせている。プレイ中、一度も人間の姿に変身しないという離れ業を演出。そんな手もあったか……


  • さて、群雄割拠のキャンペーンGM立候補の中、PL票を集めて勝ち残るのは少々辛いかと思いきや、幸運もあって立つことに相成りました。とはいえ、「ゆうやけこやけ」経験者は少ないのでルール説明をしつつキャラクター作成。
  • まあ、システムが羽の様に軽いので、そんな時間は掛かりませんでした。ルールも単純明快で、キャラクター作成も楽。「ゆうやけこやけ」の長所の一つですね。*1
  • そうして、皆さんキャラ完成。おー、全員「おんなのこ」。これは、ルールブックのサンプルキャラの影響かな?個人的には華やかでよいと思います。「おとこのこ」はNPCで固めればいいし。
  • さて、ではシナリオ開始。今回はシステムに慣れる意味で軽めなオープニングを用意*2。しかし、これがきちんとしたシナリオになり、素敵な第一話に。これだから「ゆうやけこやけ」は面白い。
  • 最初の導入で、語り手*3のマスターシーン*4を用意。一名小学校の3年A組の社会の時間、班に分かれた教室の生徒達に先生が来週までの宿題を出す。それは「一名町の郷土史を調べてまとめ、各班で発表する」というもの。運悪くクラスの悪ガキ大将たけし(と、その取り巻き)と同じ班になってしまった気弱な祐太は、宿題を彼らに押し付けられてしまう。
  • こんな宿題が一人でできるわけないと思いつつ、たけしのことを先生に相談する勇気もなく、とぼとぼと夕焼けの川沿いの道を歩いていた祐太。それを見かけた雪音は能力《ひさしぶり》を使用し、祐太と知り合いのお姉さんという好ポジションをゲット。浮かない顔で歩く祐太に「どうしたの?」と優しく微笑みかける雪音。そこへさらにやってくる、雀のすず。
  • ライバルである雪音の空気を感じたのか、飼い主のおばあさんの家の縁側から垣根を潜ってルルが登場。垣根をくぐると猫から人間の姿に変わっているという演出は素敵だと思った。そして、最後に祐太の給食の残り*5の匂いを嗅ぎ取って、ぱだが登場。こうして、全員合流。
  • 結局、祐太はへんげに宿題のことを話すことに。ここで雪音が祐太の知り合いのお姉さんという設定は、非常に助かったなぁ。祐太が相談しやすい相手だし。しかし、いじめの事実を必死で否定しようとする祐太を、優しく抱きしめる雪音はやばかった。あやうく語り手が陥落するところだった。
  • 語り手の思惑としては、ここで祐太がへんげと一緒に町の歴史を調べる……という思惑だったのだけど、PLからの提案によりガキ大将のたけしを懲らしめて祐太と一緒に宿題をちゃんとやらせる、という方向に。その方が、面白そうだったし。
  • 一名町の土地神である髪長姫*6の住む岩の前で、相談するへんげ達。まず、祐太をいじめている奴を特定しようということで、皆で学校に潜入調査をしに行くことに。
  • 翌日、舞台は学校へ。ここでへんげ達が能力を駆使し始める。まず雪音とぱだの能力により、祐太の担任の先生を《ひのたま》《ゆめまぼろし》で山におびき出し、幻覚を見せて退場しててもらうことに。その後、雪音は担任の先生に、ぱだは黒板消しに化けて潜入。ルルは軽やかな身のこなしで教室に楽々と潜伏。すずは、普通に窓の外から教室内を観察。
  • 潜入調査の結果、祐太をいじめているのはガキ大将のたけしと判明。調査中、雪音が仕返しとばかりに難しい漢字の問題をわざと出してたけしを悩ませたり、たけしが黒板消しに化けたぱだでチョークの字を消してぱだの腹が粉まみれになったりと、ほのぼのあったかなイベントも多数。
  • 掃除の時間、自分に対する先生の態度がいつもと違う*7ことに、たけしが祐太に「宿題押し付けたことを言いつけたんじゃないだろうな」と因縁をつけ始める。その現場を、すずがすかさず《うわさ》を使用していじめの事実を学校中に暴露。帰りのホームルームで委員長を皮切りにクラス全員に糾弾されるたけし。こうしてたけしと祐太は先生に呼び出されることに。
  • 先生の説得で改心するかと思いきや、逆に開き直って帰ってしまうたけし。ついにへんげ達は最後の手段に出ることに。へんげ達を本気にさせてしまったたけし(と、その取り巻き)に、へんげ達の天罰が下されることになる。
  • まず、雪音が《ひのたま》でたけし達を髪長姫の山に誘い込む。そこで、ルルが《おともだち》で大量の黒猫を呼び出し、たけし達の周りに集結させる。急に大量に湧いて出た猫の大群に、たけし達は仰天する。気味が悪くなり、必死で猫を追っ払うも、すずの《きいてきいて》により猫の声がいつまでも耳に響く。これは怖い。
  • とどめに、ぱだが巨大化してたけしの後を追いかける。化け物狸の登場により、完全にパニックになったたけし達は、一目散に逃げていくが、最後に髪長姫が八つの目でたけし達を睨みつけ、たけし達はあまりの恐怖にノックダウン。
  • 気絶したたけしに雪音が《おつげ》を使用。夢枕に立ち、「祐太をいじめるのをやめ、仲良くするように」という言葉を残す。この辺は、やっぱり狐のアドバンテージだな。
  • そうして、髪長姫の山で恐怖体験を味わったたけし達は、祐太を追いかけ無事に仲直り。その光景を暖かく見守るへんげ達。ちょっと脅かしすぎたけど、たけし達も大事な一名町の子供。これからは、祐太と仲良く、ね。
  • そして、次の日曜日。町の役場前に、祐太とたけし達が集合し、一名町の歴史を調べるため町を散策することに。そこへ雪音が現れる。彼らの歴史散策の手伝いに、昔話を語り始める雪音。
  • 舞台は遥かなる時を越え、400年前に。へんげ達、そして町の語る言葉の向こうに、悠久の時を刻んできた一名の歴史が開かれる。それは、人と神とへんげ達の、遠くて懐かしい、近くて暖かい、昔話――――


こうして、「ゆうやけこやけ」キャンペーンはじまりはじまり……といった感じです。

いやー、第一話の予想以上の出来に、一気にテンションがヒートアップですよ。この後は、400年前の戦国時代の話(第二話)、明治の話(第三話)、昭和の話(第四話)と続いて、最終話で現代に戻ってくる予定。

さて、どうなるやら。次回からは鶏君もPLとして参加して、5人でプレイとなるし。頑張らなくては。

*1:「つながり」の処理のルールが若干重いけど、慣れてしまえば楽勝

*2:最初は、第零話くらいのつもりだった

*3:ゆうやけこやけ」ではGMのことを、こう呼ぶ

*4:これはFEARゲーム用語ですけどね

*5:レーズンパン

*6:蜘蛛の神様

*7:雪音が化けていたのだから当然だが