GoBキャンペーン第三話「王太子の書簡」(公式、ネタバレ)

すっかりレポが遅れてしまいましたが、前の日曜日にやったGoBキャンペーンの第三話です。

今回の舞台は、ヴィンス三十日戦争。キャンペーンの折り返しということで、各々のPCが色々とキャラの内面を演出した回となりました。

PLの要望もあったりで、結構肉づけをした結果、シナリオプロットより大分オリジナル感があります。ただ、大筋はやはり公式ということでネタバレには十分ご注意ください。




以下ネタバレ。

フリードリヒ・シュローダー(ディアボロス=アルドール=アダマス、18歳、♂)

PLはcielx先輩。前回、神聖騎士の位を捨て、母親を連れて放浪の旅に出た剣士。

ヴィンス公国の森の中で、瀕死の騎士から一本の書簡を託される。しかし、それはアンセル王太子の生存を示す書簡であった……

書簡を受け取って、妙に生き生きとするところはやっぱり中の人だなぁ、と思った。それはそれとして、今回急遽登場することとなった師匠のジークヴァルト*1との演出は凄かったです。

シェロ(エフェクトス・レクトス、25歳、♂)

PLはto-yaF先輩。今回は、とうとうPC2枠のシナリオヒロインであるリエッタが登場ということで、GMは気合満々でした。たぶんPLも気合満々だったに違いない(断言)

旅の途中、ひょんなことから刺客に襲われているリエッタを助け、運命の波に飲まれることになる。

リエッタとの絡みは始終予測通り素敵な流れに。さすが、御美事にござります。最後は、ヴィンス公との衝撃の対面イベントが……

セラフィルシア・フィルスミーニア(アダマス=ディアボロス=コロナ、42歳、♀)

PLはs/t先輩。聖剣ペナンスの主である女方伯。ヴィンス三十日戦争において、仇敵の因縁を持つフェリックス・クリューガーのヴィンス公国陣営に、複雑な葛藤の末に参陣。カール・ブリッツより、アンセルの生存を示す書簡とリエッタの救援に向かってくれと頼まれる。

颯爽と馬に騎乗して救援に登場したり、書簡を手に∵紋章∵を使用し公国軍を鼓舞するところなど、相変わらず見所満載でした。さすがs/t先輩は、こういう演出の好機を逃さないなぁ。

スフィー(フィニス=アクア=ステラ、1045歳、♀)

PLはyakusi先輩。前回、ルートヴィッヒの謎魔印によって魔力を奪われた*2ことにより、アルカナを大幅にチェンジ。具体的にはアクアに。千年の経験の中で、真教修練派の教主コスタード*3より教えられた武功を披露することに。

今回は、前世での親友であったゲレトレートとの再会。甦った記憶により、スフィーの前世が明らかに。しかし、その再会の果てに、とても悲惨な結末が……

ヴァネッサ・フォルテン(ウェントス=グラディウス=フルキフェル、17歳、♀)

PLはkarasawa君。前回、∵封印∵の逆位置の代償で旅の目的を見失いつつ、ヴィンス公国に拾われその戦士としての腕を振るっている。今回は、色々と思い悩む回でした。さりげなくフリードに絡み、気弱さの演出をするところがGJ。

データ的にはアングルスが抜け、〈軽武器〉使いに。それに伴い、パーティの火焔剣が3本目。そろそろハイデルランドに量産システムでもあるのではないかと疑う今日この頃。


  • 舞台は西方暦1066年、ヴィンス公国。後にヴィンス三十日戦争と呼ばれる、カール軍と公国軍の合戦の最中、アンセル王太子の生存を示す書簡を巡り、カール軍の殺戮者と刻まれし者との戦いを描く話です。
  • 概ね、事前に用意したハンドアウトの通りに導入……のつもりが、回想などを詰め込んだため結構導入ステージが長くなる。結果的には予定終了時刻に大きく影響することが無く、とりあえず安心はしましたが。
  • 展開ステージ冒頭。瀕死の騎士より書簡を受け取ったフリード、リエッタとシェロに合流したスフィー、リエッタの救援に向かったセラフとヴァネッサ、とパーティが3つに分かれた状態で開始。ここでカール軍の殺戮者の影を臭わせる。ヴァネッサのOPで今回の殺戮者が3体ということが判明していたため、皆、若干色めき立っていた。
  • 最初にシナリオプロット通りゲレトレートにリエッタの持つ書簡(偽物)を奪わせるシーン。ここに丁度スフィーが合流していたため、さりげなくゲレトレートと対面。リエッタは奪われた書簡が偽物で、本物は別働の騎士が運んでいることをPCに明かす。シェロとスフィーはここで合流地点の廃城へと向かう。
  • 一方、廃城では一足先に書簡(本物)を持ったフリードが、騎士の遺言通りに到着。ここでカール軍の殺戮者クロイツェル*4が、ヴィンス公国の騎士に扮してフリードから書簡を騙し取ろうとする。「後でフォローできるから、書簡は渡しても渡さなくてもいい」とGMから言うと「じゃあ、渡さない」とフリード即決。さすがフリード、素直じゃないw
    目の前のクロイツェルに疑いの眼差しを向け、のらくらと煙に巻き、結局書簡を隠したままやり過ごす。
  • 書簡を穏便に奪う計画が失敗したため、刺客が強引に奪いに来ることに。とりあえず、PCが合流するには戦闘を起こすのが手っ取り早いので、エキストラ刺客を大量にばら撒く。
    手に手に剣を構え、フリードの持つ書簡を奪いに来る刺客たち。ここでPCが合流。存分にいい気になってもらいましたw
  • 合流したPCが情報交換し、全員で書簡とリエッタを公国軍の陣営に届けることに。一方、雑魚どもでは相手にならないと悟った殺戮者3人組がついに動き出す。クロイツェルが∵爆破∵と∵大破壊∵を使用し、廃城を破壊*5。そのまま、クロイツェルとの戦闘へ。
    クロイツェルはフルキフェルのクリーチャー。さほど苦戦はしないであろうと思われたが、意外にクロイツェルのダイス目が走り、思わぬ強敵となる。とはいえ、結果的には危なげなくPC側の勝利。
  • その後、フリードの師匠ジークヴァルト(エキストラ殺戮者)とのイベントシーン。これはPLの要望もあり、フリードとのタイマン勝負イベントとなる。他のPLの演出も手伝って、ジークヴァルトが物凄い最強ぶりを披露。エキストラは噛ませ犬から最強剣豪まで演出できるから実に便利。
    最後はフリードの刃すらジークヴァルトに届くことは無く……無双の剣豪、寿命にて死亡!
  • そして、2人の殺戮者を越えて、公国軍陣営へと向かう一行。ここでスフィーとゲレトレートとの会話イベント*6。古代の王国ウィスタリア*7を思い、過ぎ去った時が二度と戻らぬ残酷を認識する二人。……フィニスが過ぎ去った時を語るシーンは、無条件で格好良いと思います。かつての親友だった二人は、再び見える時が、刻まれし者と殺戮者との戦いであることを自覚しつつ別れる。
  • そうして、クライマックス。ついに殺戮の衝動を抑えられなくなったゲレトレートとPC達との戦闘へ。ゲレトレートのコンセプトが、ちょうど防御役のセラフと相性最悪だったようで。また、奇跡の使いどころをPC側が少々失敗したこともあり、最後に惨事が…………


    スフィー、死亡!!

  • ……結果、ゲレトレートは倒したものの、スフィーは復活の手立て無く死にました。いや、1070年時点での生存印可があり、結局はパラドックスペナルティを支払うことで済んだのですが。とりあえずEDは、次回のことも考えゲレトレートがスフィーを最期の力で救い出すという演出にいたしました。
  • 共通ED。書簡とリエッタはヴィンス公国陣営に到着。ここでセラフが書簡を手に∵紋章∵を使用し、公国軍を鼓舞。戦局は一気に公国軍側へと傾くことに。こうして、ヴィンス三十日戦争は収束へと向かうのであった……
    この後、帰還したアンセルの変貌は歴史の語るとおりである。
  • 各々のEDへ。フリードは師匠との戦いから、自分の生き方を開眼。
    ヴァネッサは再び放浪の旅へ。
    セラフは、前回同様、夫との会話。
    そして、スフィーは魂が消える寸前*8ゲレトレートが最期の力で道を示し、再び刻まれし者としての使命を果たすため現世へ。
  • そしてシェロは……今後もヴィンス公国でリエッタを救うことを決意。そして、驚愕のフェリックス・クリューガー公との対面。詳しくは『GoB』P199を参照。
    さすがに、PL全員驚いていたなぁ……誰でも驚くって、アレは。さりげなく、とんでもない設定が明らかに。


そんなこんなで、次回へ続く。

いよいよ、キャンペーンも佳境。あと2話気合を入れて行きます。

*1:PLの設定からGMが用意した殺戮者。ちなみにエキストラ。

*2:尚、データ的な意味は無い

*3:西方暦1000年頃の人。『CoF』2nd参照

*4:GMのオリジナル殺戮者。巨漢の獣人。

*5:守らなかった場合、リエッタ(とフリードの母親)が死亡する。PCの奇跡を削るイベント

*6:あくまでシナリオ的には、こっちがメイン

*7:スフィーの前世とゲレトレートがいた王国

*8:フィニスなので、転生はしない。死んでしまえば、彼女の魂は消える