GoBキャンペーン第一話「荒野の聖女」(公式、ネタバレ)

と、いうわけで、いよいよ始まったGoBキャンペーンのレポです。

実に、皆様、素敵なPCを演出してくださいました。

公式のネタバレなので、ご注意ください。




以下、ネタバレ。
参加キャラクターは、こんな感じ。

”二代目傭兵伯”フリードリヒ・シュローダー(ディアボロス=アルドール=アダマス、14歳、♂)

PLはcielx先輩。かのエステルランドの猛将、”傭兵伯”ゲオルグ・シュローダーの忘れ形見……、と旅芸人の母親*1が吹聴して回っていたため、真偽はともかく1061年に瓦解しかけた亡霊狩猟団の権益を守るため、残党達に無理やり担ぎ上げられ、神聖騎士の位を叙勲される。幼い頃からいかがわしい場所で嫌なものを見てきたため、貴族や位の高い聖職者を嫌っている。

シェロ(エフェクトス・レクトス、21歳、♂)

PLはto-yaF先輩。優秀な元力使いで、かつてセプテントリオンに保護(?)されていたが、ある事情により、組織を脱し旅に赴くことになる*2。年齢の割に妙に大人びているが、内面では年相応に悩むこともある。

キャンペーン「暗天節」の参加PCでもあり、その人生は壮絶の一言。彼の一見ミステリアスな人間性は、そんな人生に裏打ちされているのかもしれない。

”銀の乙女”セラフィルシア・フィルスミーニア(アダマス=ディアボロス=コロナ、38歳、♀)

PLはs/t先輩。トリエル湖東岸に位置する領地を治める方伯であり、聖剣ペナンスの48人目の主として選ばれた女騎士。ハイデルランドにおいてその名を広く知られている*3、押しも押されぬ英雄。

相当な数のアクトに参加し、所持している因縁は(2ndの分も含め)かなりの数に上る。しかし、聖剣ペナンスの呪いだろうか……彼女の友は、何故か闇に堕ちるものが多い*4

”彷徨える魔女”スフィー(フィニス=オービス=ウェントス、1041歳、♀)

PLはyakusi先輩。かつて救世母の教えを受け、彼女の死後、111の試練を代行すべく今もハイデルランドを放浪し、闇と戦い続けている秘儀魔法使い。彼女と救世母との逸話は『真実の書』にも記されているが、それと彼女とを結びつける真実を知っている者はほとんどいない。

彼女も結構な数のアクトに参加し、随所でその賢者ぶりを発揮してきた。すでに4体の魔神討伐に参加しており、間違いなく闇の者から目を付けられてる、と思われる。

”北方の戦姫”ヴァネッサ・フォルテン(アングルス=アクア=フルキフェル、13歳、♀)

PLはkarasawa君。地獄塔のさらに北、北狄の跋扈する地にあって、その勢力と戦い続けてきた狼人一族の娘。まだ幼いが、その戦士としての天才は、数多の北狄の脅威となっている。しかし、当の彼女は人知れず続けられる”戦うための戦い”に疑問を抱く。一族の未来を開くため、一族の戦いに意味を与えるため、全ての種族に理解のある(と言われている)ケルバーを目指し南へと旅に出た。

何と言うか、お世辞にも知性的とはいえない娘だが*5、時折すごく人の人生観を良い方向へ変えるような発言や行動をする。さすがアングルス。



こんな感じの面子で始まったキャンペーンの第一話。流れは以下の通り。

  • 時は西方暦1062年、舞台はケルファーレン公国領の寒村レーヴェンマオル。黄金の杯消失と時を同じくして、各々の理由でレーヴェンマオルへと集う刻まれし者たち。
  • 金杯探索中、レーヴェンマオル付近で檻に入れられ野晒しにされていた罪人の男から、黄金杯の行方を聞き出すフリードリヒ(以下フリード)。罪人の男を檻から助け、杯を盗み出した賊の行方を追ってレーヴェンマオルへ。
  • 一方、各地から死を待つだけの疫病患者が集められ隔離されている村レーヴェンマオルでは、献身的に病人の看護をしていた修道女エーデレナが病に斃れ、その命を閉じた。妹のエーデレナの様子を身に来た城伯ゲルラックに同伴して村に訪れたセラフィルシア(以下セラフ)、以前エーデレナと知り合ったシェロ、ケルバーへ向かったはずがたまたまレーヴェンマオルにやってきたヴァネッサが合流。
    村は聖女として慕われていたエーデレナの死に、嘆き悲しんでいた。
  • 何やら思いつめた様子の、エーデレナの兄ゲルラック。深夜、人目を盗んで修道院の地下で、怪しげな密会をする。相手は魔人ルートヴィッヒ。杯の運び手の誘惑を受け、杯と契約するゲルラック。杯に対する1つ目の願いとして*6、妹エーデレナの復活を願う。
  • 翌日、墓場から甦り、ふたたび修道院へと現れたエーデレナ。「神の奇跡だ!」といろめき立つ村の人々。
    そこで、杯の運び手ルートヴィッヒから新たな契約者のことを聞かされレーヴェンマオルへと訪れたスフィー、亡霊狩猟団の部下と共に村にやってきたフリードがそれに加わり、運命のパーティ全員が顔合わせ。PCは総じてエーデレナの復活に不信感を持つが、聖女を信奉する村の人々は優しい聖女の癒しが再び受けられると盲目になっている。
  • エーデレナ復活の直後、ゲルラックが妙に怪しいことをPCの幾人かは感知するも、結局尻尾を出さないまま数日が過ぎる。
  • 以前にも増して献身的に病人に奉仕するエーデレナ。だが、再び死の病が彼女を蝕み始める。体の不調を感じつつも、村人の声に応えようと必死に慰撫するエーデレナ。それを心配するシェロ。彼女は自らの死を再び予感しつつも、気丈に動こうとする。
    そんな彼女を見かねて、ゲルラックが再び不審な動きを見せ始める。さりげなく、それを感知するPC達。
  • ゲルラックを不審に思いつつも、彼を心配し「話したいことは無いか?」と訊ねるセラフ。ゲルラックはセラフの言葉に揺らぎつつも、口を割ろうとしない。この時、ゲルラックは杯を不気味に思いつつも、その確かな力を手放す気はまだなかった。結局、闇の誘惑に負け、セラフを拒絶してしまうゲルラック。どこか悲しげなセラフを後に、彼は2つ目の願い「人々を病の苦しみから介抱する」を願う。
  • その夜、一人で勝手に妙な連中*7とつるんで杯を探し回っているとして、亡霊狩猟団の部下らに暴行を受けるフリード。自分達が担ぎ上げた人形が、ふらふらしていることが気に入らない様子。彼らに対抗するだけの力を持ちつつも、師匠の教えによりみだりに剣を抜かないようしているフリードは、ひたすら殴られる*8。そこで、他のPC達が助けに入り、その場を収める。ここはPC間同士の信頼度を上げるよい場面でございました。セラフの威厳とか、ヴァネッサのアングルスプレイが良かったです。
  • そして、そんなこんながありつつ、深夜。村に異変が起こる。突如として村にあふれ出した生ける屍の大群。彼らは、村の人々だった。
  • その光景をいち早く発見したのはスフィー。彼女の前に現れるルートヴィッヒ。彼曰く、「生ける屍となってしまえば、病に苦しむことも病で死ぬことも無い」という曲解された願いを杯が叶えたという。現在の契約者であるゲルラックを「杯を得るに値せぬつまらぬ者」と断じ、スフィーを次の契約者として誘惑するルートヴィッヒ。魔人の強大さに当てられつつも、それを拒絶するスフィー。
  • そこにセラフが合流し、スフィーと共にルートヴィッヒに攻撃を仕掛ける。しかし、軽くそれをいなす魔人。ひとまず退散と、その場から姿を消すルートヴィッヒ。その後、他のPC達と合流し、何やら慌てた風のゲルラックを発見。
  • 自分のした過ちに気づき、怯えるゲルラック。杯は、人間の手に余るものであったと思い知らされた。彼の言う所によれば、エーデレナが大変なことになってしまっているという。ゲルラックと会話をしつつ、村の広場へ向かうPC達。
  • 村の広場では、エーデレナがゾンビと化した村人に囲まれながら、虚ろな目で立っていた。彼女は生ける屍の仲間を増やし、ハイデルランドから病の苦しみを失くすのだという。その姿は完全に闇に飲まれていた。彼女は復活した時すでに、杯の呪いで変貌していたのだ。
  • 死人の軍勢を率いて、PC達と相対するエーデレナ。そこへルートヴィッヒが現れ、殺戮の宴の宣言。彼の言葉によれば、杯と契約したのはゲルラックであり、エーデレナは闇の眷属でも殺戮者でもないという。つまり、彼女を倒せば、彼女と村人の魂は転生の輪に戻ることが出来る。
  • そこに一縷の望みを賭け、エーデレナとPC達との戦闘が始まる。聖痕は3つしかない代わりに、エーデレナ側は杯から大量の魔印を受けていた。しかし、結果として、PC側が危なげなく勝利。
    エーデレナはシェロの元力によって、今度こそその生を終えた。今わの際、まるで自分を解放してくれたシェロに感謝するように微笑みかけながら……
  • そしてエンディング。杯はルートヴィッヒと共に、再びどこかへ消えてしまった。PC達は、またそれぞれの道へと進む。だが、ふたたび道は交差し、杯の災厄は訪れる……それは、3年後、王都フェルゲンでのことになる。


という感じで、第一話終了ー。皆様、素晴らしい演出でございました。否応無く、この先の展開が期待できようというものですw

さて、次はいよいよフェルゲンが火竜ロヴレントの襲来により崩壊する話。果たして、その裏に起こっていた真実とは……?!

という感じで、第二話に続く。

*1:娼婦のようなこともしていたらしい

*2:キャンペーン「暗天節」の導入

*3:〈事情通〉で成功したら誰でも知ってるくらい

*4:当たり前だが、どう考えても彼女のせいではない

*5:多分、PLが意図してやってる、はず

*6:杯は契約者に対して、3つの願いを叶える

*7:他のPCのこと

*8:この辺りの演出はPL認可の下、すき放題皆でやりました。ごめんよ、フリード